シリアルコンソールから root でログインし、コンソールをシングルユーザーモードに落して下さい。 この間にモデムはハングアップすることがありますから、 再接続が必要かも知れません。
/etc/ioctl.save に保存しておいた端末設定が無い場合、 init は、端末が直結されていること、 そしてその端末が、速度は 9600 bps、データは 8 ビット、 パリティ無し、ストップビットが 1 ビット、 そして無手順で動作すると想定します。 ですからお使いの端末をこの内容で設定して下さい。
remote.example.edu.au ttyS0 login: root Password: … sh# rm -f /etc/ioctl.save bash# telinit 1 …Telling INIT to go to single user mode. INIT: Going single user INIT: Sending processes the TERM signal sh# stty sane -parenb cs8 crtscts brkint -istrip -ixoff -ixon |
stty を使って Linux の端末設定を変更しているので、 接続してある端末の設定も忘れずに変更してください。
シングルユーザーモードを抜けて、デフォルトのランレベルに戻ると、 シリアルコンソールの設定を /etc/ioctl.save に保存します。
なんらかの理由で、マシンがシングルユーザーモードでブートする時は、 /etc/ioctl.save に保存した端末設定が使われます。
接続してある端末やモデムの速度を 9600 bps に変更できない場合は、 上記の方法に従うことができません。 ioctlsave というユーティリティが作られたのは、 こういう特殊な場合に備えてのことなのです。 このプログラムは、その時点の端末設定を ioctl.save と同じ形式でファイルに保存します。この手順は、 Figure 8-1 に示してあります。
Figure 8-1. シングルユーザーモードに入らずに、ioctlsave を使って /etc/ioctl.save を生成する
remote.example.edu.au ttyS0 login: root Password: … bash# rm -f /etc/ioctl.save bash# ioctlsave -t /dev/ttyS0 /etc/ioctl.save |