8.2. 保存したコンソールの設定を再作成する

シリアルコンソールから root でログインし、コンソールをシングルユーザーモードに落して下さい。 この間にモデムはハングアップすることがありますから、 再接続が必要かも知れません。

/etc/ioctl.save に保存しておいた端末設定が無い場合、 init は、端末が直結されていること、 そしてその端末が、速度は 9600 bps、データは 8 ビット、 パリティ無し、ストップビットが 1 ビット、 そして無手順で動作すると想定します。 ですからお使いの端末をこの内容で設定して下さい。

remote.example.edu.au ttyS0 login: root
Password: 
sh# rm -f /etc/ioctl.save
bash# telinit 1Telling INIT to go to single user mode.
INIT: Going single user
INIT: Sending processes the TERM signal
sh# stty sane -parenb cs8 crtscts brkint -istrip -ixoff -ixon

stty を使って Linux の端末設定を変更しているので、 接続してある端末の設定も忘れずに変更してください。

シングルユーザーモードを抜けて、デフォルトのランレベルに戻ると、 シリアルコンソールの設定を /etc/ioctl.save に保存します。

sh# exitbash# ls -l /etc/ioctl.save
-rw------- 1 root root 60 Jan 1 00:00 /etc/ioctl.save

なんらかの理由で、マシンがシングルユーザーモードでブートする時は、 /etc/ioctl.save に保存した端末設定が使われます。

接続してある端末やモデムの速度を 9600 bps に変更できない場合は、 上記の方法に従うことができません。 ioctlsave というユーティリティが作られたのは、 こういう特殊な場合に備えてのことなのです。 このプログラムは、その時点の端末設定を ioctl.save と同じ形式でファイルに保存します。この手順は、 Figure 8-1 に示してあります。

Figure 8-1. シングルユーザーモードに入らずに、ioctlsave を使って /etc/ioctl.save を生成する

remote.example.edu.au ttyS0 login: root
Password: 
bash# rm -f /etc/ioctl.save
bash# ioctlsave -t /dev/ttyS0 /etc/ioctl.save