この章では、 (termcap か terminfo に記述されている情報を使って) ターミナルタイプを判断しているアプリケーション のうち、 vb エントリを使うよう指示することが可能なものを いくつかを取り上げて説明します。
X サーバ:X サーバでは、"xset b" コマンドを使ってビープ音の 音色を調整します。このコマンドは、「ボリューム」「ピッチ」「持続時間」という 3 つ数値の引数を取ります [1] 。また、"xset -b" で、ビープ音を 無効にできます。この X サーバの設定は、ディスプレイ上で動作するすべての アプリケーションに影響を与えます。
xterm:xterm は、BEL 文字を聴覚信号か視覚信号かの どちらにでも変換することができます。聴覚信号(ビープ音)を使う場合は、 上記の xset コマンドでの設定方法がそのまま当てはまり ます。xterm での初期設定は聴覚信号になっていますが、 コマンドラインオプションで "-vb" を指定するか、リソース (訳注:~/.Xresources の意味と思われます) に "xterm*visualBell: true と記述することで、 画面をフラッシュさせる視覚信号に変更できます。また、実行中でも Control--left-mouse-button で聴覚信号と視覚信号を切り替えることができます。 X を実行しているのなら、おそらくこれらの情報があれば、以下の説明は不用 だと思われます。
tcsh (6.04 以降):"set visiblebell" としてください。この設定は、.cshrc に記述することも できますし、手動で打ち込んでもかまいません。元のビープ音に戻す際は、 "unset visiblebell" とします。シグナルを一切消す場合は、 "set nobeep" を使います。
bash (著者の知る限り、バージョンを問いません): "set bell-style visible を ~/.bashrc に記述してください。bell-style のオプションは、これ以外にも "none" と "audible" があります。
bash (readline を使っている bash、 および readline ベースのすべてのアプリケーション): "set prefer-visible-bell" を ~/.inputrc に記述します。
nvi と elvis: "set flash" を ~/.exrc に記述するか、 ":set flash" (コロンが必要です)を手動で打ち込んでください。 視覚効果を無効にする場合は、flash の部分を noflash に変更して使ってください。
emacs:"(setq visible-bell t)" を ~/.emacs に記述します。無効にするには、"(setq visible-bell nil) とします。
less:コマンドラインで "-q" オプションを 付けるとビープ音を視覚化でき、"-Q" オプションでシグナル自体 を無効にできます。初期設定を環境変数 LESS に設定しておく ことが可能です。
screen:CtrlA-CtrlG コマンドを使います。このコマンドで、 すべてのバーチャルスクリーンの振る舞いを変更することができます。初期設定 の変更については、マニュアルページの "CUSTOMIZATION" の項をご覧ください。
[1] | (訳注:例えば、"xset b 10 50 2000" など。) |