4.1. コマンドラインオプション

LILO マップインストーラは、以下のような方法で呼び出されます。

4.1.1. 現在のインストール状態の表示

現在のマップファイルを表示します。-v オプションでたくさんの パラメータが表示されます。

  /sbin/lilo [ -C <設定ファイル> ] -q [ -m <マップファイル> ] [ -v ... ]  

   -C <設定ファイル>    
     マップインストーラによって使われる設定ファイルを指定します。(``設定(4.1)''
     のセクションを参照してください) もし -C オプションが省略された場合、
     /etc/lilo.conf が使用されます。

   -m <マップファイル>
     別のマップファイルを指定します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
     ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションを参照してください。
   -q
     現在のマップファイルの内容を表示します。

   -v ...
     より多くの情報を表示します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
     ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションを参照してください。

4.1.2. マップの作成、または更新

設定ファイル /etc/lilo.conf に記述されているイメージ用に新しいマップを作成し それをブートセクターに登録します。

  /sbin/lilo [ -C <設定ファイル> ] [ -b <ブートデバイス> ] [ -c ] [ -l ]
    [ -i <ブートセクター> ] [ -f <ディスクテーブル> ] [ -m <マップファイル> ]
    [ -d <遅延時間> ] [ -v ... ] [ -t ] [ -s <セーブファイル> | -S <セーブ
    ファイル> ] [ -P fix | -P ignore ]  [ -r <ルートディレクトリ> ]

   -b <ブートデバイス>
     ブートデバイスを指定します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
    ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -c
     マップファイルの圧縮を有効にします。``構成変数に対応するオプション
    (4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -C <設定ファイル>    
     別の設定ファイルを指定します。``現在のインストール状態の表示(4.1.1)''の
    セクションを参照してください。

   -d <遅延時間>
     LILO がデフォルトイメージをブートするまでの遅延時間を設定します。遅延時間
    は、10 分の 1 秒単位で指定することに注意してください。``構成変数に対応する
    オプション(4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションを参照して
    ください。

   -D <名称>
     デフォルトイメージを指定します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
    ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションを参照してください。

   -f <ディスクテーブル>
     ディスクパラメータテーブルファイルを指定します。``構成変数に対応する
    オプション(4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照して
    ください。

   -i <ブートセクター>
     別のブートファイルを指定します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
    ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -L
     lba32 セクターアドレスを有効にします。``構成変数に対応するオプション
    (4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -l
     リニアセクターアドレスを有効にします。``構成変数に対応するオプション
    (4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -m <マップファイル>
     別のマップファイルを指定します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
    ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -P <モード>
     無効なパーティションテーブルエントリをどのように扱うべきかを指定します。
    ``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''の
    セクションも参照してください。

   -r <ルートディレクトリ>
     操作を行う前に、chroot で指定のディレクトリに、ルートディレクトリを変更
    します。これは、例えば、リカバリディスクでインストールの失敗を復旧をする
    時など、ルートファイルシステムが普段と違うところにマウントされている場合
    に便利です。もし環境変数 ROOT が指定されていた場合、その値でオプション
    -r が指定されたものとみなします。* カレントディレクトリが新しいルート
    ディレクトリに変わるので、使用中の相対パスは使えなくなるでしょう。

   -s <セーブファイル>
     別のブートセクターセーブファイルを指定します。``構成変数に対応する
    オプション(4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照して
    ください。

   -S <セーブファイル>
     -s と同じですが、セーブファイルが存在しても上書きします。

   -t
     テストのみ行います。これは、マップファイルの書き換え、ブートセクターの
    更新、及びパーティションテーブルの修復以外の前インストール手続きを実行
    します。-v オプションと合わせて使用することで、LILO が正しい値を使用するか
    を確認することができます。

   -v ...
     より多くの情報を表示します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
    ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

  *  例えば、もしあなたのシステムが /mnt にマウントされているような場合は、
    単に「ROOT=/mnt /mnt/sbin/lilo」と実行するだけでマップファイルを更新する
    ことができます。

4.1.3. デフォルトコマンドラインの変更

LILO のデフォルトコマンドラインを変更します。ブートイメージの選択の セクションも参照してください。

  /sbin/lilo [ -C <設定ファイル> ] [ -m <マップファイル> ] -R [ <単語> ... ]


   -C <設定ファイル>    
     別の設定ファイルを指定します。``現在のインストール状態の表示(4.1.1)''の
    セクションを参照してください。

   -m <マップファイル>
     別のマップファイルを指定します。``構成変数に対応するオプション(4.1.7)''と
    ``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照してください。

   -R <単語> ...
     指定された単語群をマップファイルに格納します。ブートローダは、次回の
    ブート時に、これら単語群をデフォルトコマンドラインとして使用します。
    このコマンドラインは読み込まれると同時にそのセクターを上書きして、マップ
    ファイルから取り除きます。最初の単語は、ブートイメージ名でなければなり
    ません。もし -R の後、何の単語も指定されなかったら、現在のデフォルト
    コマンドラインを消去します。* もしコマンドラインが不正な場合、マップ
    インストーラは、エラーメッセージを表示して、0 以外の終了コードを返します。

  *   -R は再起動スクリプトで、よく使用されます。例えば以下のように。
     #!/bin/sh
     cd /
     /sbin/lilo -R "$*" && reboot

4.1.4. カーネル名からの変換

カーネルのパスを見つけます。

  /sbin/lilo [ -C <設定ファイル> ] -I <名称> [ <オプション> ]  

   -C <設定ファイル>    
     別の設定ファイルを指定します。``現在のインストール状態の表示(4.1.1)''の
    セクションを参照してください。

   -I <名称> [ <オプション> ]
     指定されたラベル名を、関連するカーネルイメージのパスに変換し、そのパスを
     標準出力に表示します。これは(たとえば ps データベースなどの)カーネル
     に依存するファイルを同期されるために使います。もし一致するラベル名が
     ない場合は、エラーメッセージを表示して、O 以外の終了コードを返します。
     オプション文字 v が追加された場合、イメージファイルが本当にあるかを確認
     します。

4.1.5. アンインストール

LILO をインストールする以前に使っていたブートセクターを復元します。これは LILO のディレクトリ(例えば /boot)が最初の LILO のインストールから全く 変更されて いない場合のみ、正しく動作します。LILO のアンインストールのセクションも参照してください。

  /sbin/lilo [ -C <設定ファイル> ] [ -s <セーブファイル> ] -u | -U
    [ <ブートデバイス> ]  

   -C <設定ファイル>    
     別の設定ファイルを指定します。``現在のインストール状態の表示(4.1.1)''の
    セクションを参照してください。

   -s <セーブファイル>
     別のブートセクターセーブファイルを指定します。``構成変数に対応する
    オプション(4.1.7)''と``グローバルオプション(4.2.2)''のセクションも参照
    してください。

   -u [ <デバイス名> ]
     指定されたブートセクターのバックアップコピーを復元します。もしデバイスの
     指定がない場合、boot 変数がの値が使用されます。もしこの値も利用できない
     場合は、LILO は現在のルートデバイスを使います。バックアップコピーの名称は
     デバイス名から取得します。-s オプション、または backup 変数は、これを
     上書きするために使用されます。LILO はタイムスタンプを検査することによって
     バックアップコピーの正当性を確認します。

    -U [ <デバイス名> ]

    -u と同じですが、タイムスタンプの検査をしません。

4.1.6. バージョン番号の表示

 /sbin/lilo -V

   -V
     バージョン番号を表示して終了します。

4.1.7. 構成変数に対応するオプション

コマンドラインオプションの中には、構成変数に対応しているものもたくさん あります。説明は、グローバルオプション のセクションを参照してください。