特筆すべき作業としては、Linux カーネル 2.2 では SCSI コマンドキューがひとつ しかなかったのに対し、デバイスごとにひとつのキューが使えるようになりました。 SCSI サブシステムが SMP により親和性が高くなるように、ロックの粒度がさらに 細かくなっています。linux カーネル 2.2 では、基本的にサブシステム全体が 1 つ のロックを使っていました。
SCSI サブシステムの一部ではありませんが、devfs が対応することで、SCSI デバイスが以前抱えていたアドレス付け問題が多数解決します。 devfs に関連して、devfs が無い場合にとても便利なのが、カーネルブート時 (およびモジュールロード時)の「scsihosts」オプションです。ユーザはこの オプションによって、複数の SCSI ホストの順序付けを制御できます。
Linux カーネル 2.4(とその開発ブランチ)で効果が明らかになった機能や ドライバは、Linux カーネル 2.2 系の新しいリリースにバックポートされる 傾向にありますので、この付録の更新は容易ではありません。
現在(Linux カーネル 2.4.2)、MO デバイスのサポートがおかしくなっています。 ブロックサイズが 2048 バイトである古い DOS ファイル・システムもおかしい との報告が上がっています。 ブロックサブシステムが使用している 1 KB の論理ブロックサイズよりも、物理 ブロックサイズが大きいメディアで起こる問題のようです。 sd ドライバにだけ問題があります(幸いなことに、2048バイトのセクタが標準である sr ドライバは、問題ありません)。