注意:これはあらすじである. ある程度の UNIX に関する知識と 経験を仮定した解説であり, 細かいステップの説明は省略されている. また, 実際の作業はインストールする環境によって, 大きく異なる場合があり, このとおりにやればインストールできるとは 限らない. 実際にインストールするときは, インストールするプログラムの付属文書や 各プロジェクトのサイトを参照して, その指示に従うこと.
インストールは, 今のバージョンならばそれほど大変ではない. さっきああ書いたけれど, 初心者も気合いがあれば十分インストールできると思う. ソースからコンパイルするのはちょっと時間がかかるけれど, 基本的には アーカイブを展開したら
./configure && makeといういつものアレでコンパイル可能だ.
必要なライブラリなどがインストールされていない場合は, configure が その旨エラーを返して来るので, エラーをよく見て必要なものを インストールしよう. 使うライブラリやプログラムは沢山あるので, その全てをここでフォローすることはできないが, 主なところをあげると
configure のエラーメッセージにしたがって必要なものを インストールしたのに, あいかわらず configure がエラーを返す場合は config.cache を削除してから configure を実行しよう. configure に関連してエラーが出た場合などについては, パッケージ付属文書 "INSTALL" に詳しい.
ヘルプブラウザがプラグインとして付属しているが, これをコンパイルするには gtk-xmhtml が必要だ. このライブラリは gnome-libs に含まれているので, GNOME を使っていれば 問題なくコンパイルされるだろう. そうでなければ, configure が help-browser のチェックのところで エラーを返すかもしれない. GNOME をインストールするのはうざいけど, このライブラリだけ別に欲しい という場合は, ftp://metalab.unc.edu/pub/Linux/X11/gtkbuffet/libs/gtkxmhtml/ からダウンロードできるようですが, ちょっとバージョンが古いので, 最近はうまくいかないようです.
そこで, hypercore で運営されている GIMP 日本語メーリングリストで紹介されていた GNOME 迂回の解決策は, とりあえずわりと新しめの(gnome-1.2 付属のものなどが 良いかも) gnome-libs に含まれる gtk-xmhtml だけをビルドして インストールするというものだ. たとえばこんなステップが考えられる.
おそらく gtk-xmhtml だけがインストールされるでしょう. これで ヘルプブラウザのプラグインをコンパイルできるようになるはず. 他にもいろいろな迂回方法が考えられるので, 各自工夫しよう.
configure が あるプラグインの箇所でエラーになった場合は, そのプラグインがコンパイルされない だけで, 本体のコンパイルには支障はない(多分ね). ここから先はインストールするユーザの見識に依存するわけだが, 「このプラグインは, 使わないからいいや」と割り切る手もある. ところで, GIMP では xcf フォーマット以外の読み書きは, 全てプラグインとして 実装されており, あるフォーマットの画像を扱うには, そのためのプラグインが必要だ. jpeg や png の使えないグラフィック プログラム ってのも 役に立たないから, 最低限, 画像ファイルフォーマット関係のライブラリは 揃えて, それらのプラグインがコンパイルできるようにしよう.
既に gimp-1.0.x を使っていて, それを壊したくないという人も 居るだろう. そういう場合は, 本体のコンパイル時の configure に
./configure --prefix=/usr/local/unstable
みたいにオプションをつけて, 指定ディレクトリ(この例なら /usr/local/unstable) 以下に インストールすることもできる. この場合は 必要に応じて 環境変数 PATH や LD_LIBRARY_PATH を設定しよう.