ウィリーインターナショナル 様のご厚意により,
"WebLIN:ログイン管理アクセス制御サーバソフト" を
ソフトウェアレビューコーナー にご提供いただきました.
このソフトウェアのレビューをして頂くべく,
Linux Users ML
や本サイトにおいて
公募
を行い,
これにご希望頂いた方より感想などをレビュー記事にまとめていただきました.
ここに, レビューアの方から寄せられたレビュー記事を公開します.
ウィリーインターナショナル 様および レビューアの方のご厚意に感謝いたします.
- Linux の使用歴
- 3 年
- UNIX の使用歴
- なし
- Linux Box の主な用途
- 仕事(開発, サーバ)
- Linux 以外に利用している OS
- Windows2000
- Linux と Linux 以外の OS の使用頻度の比
- Linux : Windows = 6 : 4
- 評価で用いたハードウェア
- CPU: PentiumII 266MHz
MEM: 256Mb
HDD: 4Gb
NIC: LGY-PCI-TXC (メルコ)- 評価マシンのディストリビューション
- Turbolinux Workstation 7.0
WebLIN は Web 資源へのログイン, アクセス制御管理サーバソフトウェアで, Javaサーブレット + JSP + Tomcat で実装されています.
WebLIN は, インターネットからのアクセスと LAN 内部からのアクセスを制御できますが, 私の知識不足と外部アクセスできるサーバを利用できない環境なので, 今回は LAN 内部のアクセス制御について WebLIN + j2sdk1.4.0 + Apache1.3.26 の組合わせで評価してみました.
WebLIN からログインした場合は登録アプリケーションを制限できますが, ブラウザから直接アプリケーションの URL を指定すると制限することができないため, サーバでアクセス制限ファイルを設定します. WebLIN のサイトでは, Apache の場合 .htaccess を使用する方法が書かれていましたが, 私は httpd.conf の設定をオーバーライドさせたくなかったので httpd.conf のみで設定する方法にしました.
まず管理ユーザからログインしてみます. シンプルな画面にログアウト, 使用できるアプリケーション一覧, ログイン中ユーザ, パスワード変更, 管理の一通りの項目がありまとまった印象を受けました. 管理の項目に進むと, ユーザ, グループ, アプリケーションの登録とアプリケーションのグループごとへの割り当てなどのメニューが別ウインドウで表示されます. ブラウザベースであることと, 必要な機能に絞ってあるためマニュアルなしで設定できました. アプリケーションは CGI (Namazu, 掲示板), PHP, サーブレットなどを登録しましたが, パスを設定するだけです. また, 登録アプリケーションのメモを設定できるので, 私はアプリケーションの機能追加などを一時的に書いておくことにも使っています. 一度詳細設定をサーバで行っておけば, 頻繁な管理は WebLIN で行えるので楽です.
WebLIN にはブラウザ切断時の自動ログアウト・二重ログイン禁止機能があります. この機能は表裏一体で, この機能によりブラウザをうっかり閉じてしまったユーザや コンピュータを停止させたユーザも正確に把握できます. 部署ごとのネットワーク会議などで有用かもしれません.
サーブレットで, 私は WebLIN付属の Tomcat を用いたのですが, Tomcat 以外のサーブレットコンテナを使用したい場合 2つのサーブレットコンテナを走らせなければならない問題があると思います.
今回は LAN 内部での評価しかできませんでしたが, WebLIN はシンプルで操作性の良いツールだと思います. WebLIN 自体はアクセス管理のみを行うものですが, Webアプリケーションやコンテンツが増加, 散乱している企業などは試す価値がありそうです.