3.12. Microsoft-Windows と Linux/IrDA

3.12.1. はじめに

この節の目的ですか? それは、つまるところ Linux ユーザには残念ながらすべての必要なハードウェア情報が与えられているわけではありません。 時にはこの情報が Window$95 を調べることによって窺えることがあります。 また、時にはこの二つが通信できるようにすると便利なこともあります。 また Linux を使って、友達が立ち寄った際に Windows 95 ラップトップのための一時的なアクセスポイントを提供することもできます。

どこから入手するかについてですが、 MicroSoft のディレクトリ /Windows95/downloads/contents/WURecommended/S_WUCommunications/W95IrDA/ 以下に Infrared Transfer (赤外線通信サポート) 2.0 のサポートパックがあります。 これは自己展開型のアーカイブで、名称は W95IR.EXE、331KB あります。 ちなみに、マイクロソフトはこのファイル (その他のファイルについても同じですが) の置き場所を気まぐれに変えます。 以前の URL は Microsoft Windows95 IrDA - Old でした。

Microsoft(tm) は Windows95 用の IrDA サポートでは都合3つのバージョンをリリースしています。 バージョン番号はコントロールパネルのソフトウェアのアイコン、および infrared.inf ファイル中にあります。

バージョン 1.0 はまだ一部のハードウェアの添付ソフトウェアの形で配布されています。

バージョン 2.0 は現在 Microsoft のウェブサイトで配布されているバージョンです。 これは自己展開型のファイル W95IR.EXE に収録されています。 最後に私が見たときには、これは 434KB で W95IR.EXE にありました。Microsoft のウェブサイトは頻繁に変更されていますので、 このファイルが別な場所にあったり、なくなっていたりしても驚かないでください。

バージョン 3.0 はダウンロード可能な赤外線開発キット IRDDK30 に含まれています (いました)。ただしこれが役に立つのは開発者にほぼ限られます。 これは内部的にも 2.0 とは違っており、Linux バージョン同様 "miniport" ネットワークドライバベースです。これは少し前からあり、NT も部分的にサポートしていますが、明らかに NT4.0 の主ディストリビューションには含まれませんでした。 Windows 95 向けには 2.0 のほうが恐らく適しています。 但し、あなたの入手した特定のハードウェアのドライバの説明書に従って選択を行う必要があるかもしれません。

MS のウェブサイトには役に立つユーティリティの IrXfer が、IRXFER.EXE アーカイブに収録される形で置いてありました。 これは赤外線転送ユーティリティで、私の知る限り IrOBEX の一種 (IrOBEX プロトコル仕様書による) を使っています。 このユーティリティは自由にダウンロード可能なものでしたが、最後に見たときには見つけることができませんでした。 これは良質のグラフィカルインターフェースを持つユーティリティで、IrDA を使ってコンピュータ間でファイルの転送を行えます。

一部のラップトップ機、たとえば HP Omnibook 800 では、このパッケージにベンダで手を入れたものを使う必要があります (HP Omnibook 800 ではリカバリ CD に収録されています)。

特に、..\windows\inf\*.inf ファイルとデバイスマネージャは、設定の詳細を知るために参考になります。

私の知る限り、Windows NT は IrDA(TM) をサポートしていません。Windows 98 については、私が聞いた範囲では IrDA はまだサポートされていません。 Countersys 社 は自社の JetBeam 製品向けに NT4.0 向けの IrDA を販売しているということで、 Microsoft も JetBeam 向けにはそれを使ってくださいといっています。

以下は私の知る限り、ですが

これ以外に M$ 社以外からの製品がいくつかあります。 注意点として、これらのいくつかは専用の特殊なプロトコルを使っています。

3.12.2. Linux/IrDA と MS-Windows95 IrDA(TM) 間の接続

IrNET が使えます。

3.12.3. MS-Windows98 機と Linux 間の通信

Ha Duong Minh さんによると「今日、 OpenOBEX project の ircp について報告できることを嬉しく思います。 ircp は現在、linux マシンと win98 機との間で魔法のようにファイルの転送ができています。 これ以上簡単にはできない、という方法で。 ircp file1, file2, ... または ircp -r [DEST] とやれば IrDA でファイル転送ができます。受信するには -r を使ってください」

3.12.4. MS-Windows2000/XP 機と Linux 間の通信

Windows 2000 と XP 向けには、Jan Kiszka さんによるドライバ IrCOMM2k があります。これは、シリアルポートをエミュレートする物で、モバイルデバイスとの間のデータ交換に利用できます。 たとえば、一部の携帯電話をモデムやファックス機器のように振る舞わせることができます。 また、赤外線ポートを持つ PDA と PC との間のファイル同期をとることもできます。IrCOMM2k は GPL ライセンスのオープンソースプロジェクトです。

Notes

[1]

訳注: 現時点では Extended System 社。シェアウェアのようだ。CounterPoint というソフトメーカはあるが、IrOBEX 関連のドライバ製造元ではあるものも、 これは直接そのメーカの製品ではないようだ。

[2]

訳注: Laplink 社。日本語版もあり (Intercom 社)

[3]

訳注: 現在は Altiris 社。日本語版も見たような気がする

[4]

訳注: シマンテック。日本語版もあり。最新は 10.5

[5]

訳注: 日本語版もあり