サーバーの多くは、シリアルポートから BIOS が設定できるようになっています。 特にラックマウント用に設計されたシステムではそうなっています。 しかし今のところ、 デスクトップシステム向けに設計されたマシンで、 シリアルポートから BIOS がアクセスできるようになっているものはほとんどありません。
ベンダーのドキュメントを参照して、 シリアルポートが使えるように BIOS を設定して下さい。この機能を ‘コンソールリダイレクション’ と呼んでいるベンダーもあります。 あいにく、この用語の意味はベンダーによって様々です。 VGA の出力とキーボードを、 専用のシリアルプロトコルを使ってリモートの PC にリダイレクトする、 という意味でこの用語を使っているベンダーもあります。 ブートした後、BIOS に、 シリアルリダイレクションを無効にするよう指示する場合があるなら、 この機能は Linux のシリアルコンソールでしか使えません。
混乱している例ですが、Dell は Dell 2400 と Dell 2450 の説明に ‘コンソールリダイレクション’ を使用しています。 Dell 2450 の BIOS はシリアルポートから設定できます。 Dell 2400 の ‘コンソールリダイレクション’ というのは追加ハードウェアで、 そのコンピュータの VGA モニターとキーボードを遠隔地で複製するものです。
BIOS の設定例を Figure C-1 に示します。
Figure C-1. シリアルリンクを使うために BIOS を設定する
BIOS setup console redirection Enter BIOS setup during boot when Keyboard: [Ctrl+Alt+Esc pressed] Serial port: ["HAL" is typed] Serial port Port: [COM1] Speed [9600] bps Data: [8] bits Parity: [None] Stop: [1] bits Handshaking: [Full CTS/RTS handshaking] Terminal: [Dumb] |
多くの BIOS では、 そのブート中にある特定のキーを押すと、 設定ダイアログに入ります。 モデムリンクにノイズが多い場合、これが問題になることがあります。
通常の動作では、最初にハードディスクからブートするように、 ブート順序を設定します。
Figure C-2. ハードディスクからブートするよう BIOS を設定する
BIOS setup boot order First: [Hard disk] Second: [CD-ROM] Third: [Floppy disk] |